オシム監督就任
日本サッカー協会は21日、都内のホテルで会見を開き、日本代表の新監督にジェフ千葉前監督のイビチャ・オシム氏(65)が就任することを発表し、同日調印式が行われた。また2008年の北京五輪を目指すU-21代表監督には、アルビレックス新潟前監督の反町康治氏(42)が就任した。反町氏はA代表のコーチも兼任する。
また、もう1人のA代表コーチにU-20代表前監督の大熊清氏、U-21代表コーチには元日本代表の井原正巳氏が内定していることも明らかになった。(スポーツナビより)
さて久々にサッカー日本代表に対して意見を言う機会が来た。ワールドカップ開催中はウダウダ言っても仕方が無いと感じていたしね。
最初に言いたかったのは試合本番では準備していたもの以上のものは披露できない。たまに『本番で実力以上のモノが出た!』とか『100%以上のチカラが発揮できた!』などというのを聞くが、それはありえない。
ドイツワールドカップに出場した日本代表の最大の弱点は得点力が無い事では無く、守備に安定性が無い事だった。
それがハッキリ出たのが本番前のドイツとの練習試合だった。先制したのにあっさり追いつかれる最悪の展開。あの試合の時点でホトンドの人が守備に不安がある事に気付いたと思う。セットプレーで簡単に点を取られる。守備連携が無い。競り合いで勝てない。
体格で負けてしまうヨーロッパの大型選手には普通に競り合ってもなかなか勝てない。中澤のサイズがあっても負ける事は多々ある。
宮本のようなクレバーなタイプは最初から競り合うだけ無駄だと考えて、ボールを一度バウンドさせてからポジションを取ろうとする。これは一番最悪である。バウンドさせてる時の時間で相手選手は宮本のポジションを把握し、宮本を体で抑えて跳ねたボールをキープする。
これは一般的なポストプレーの基本的な形である。ディフェンスを抑えてボールを受ける。サッカーだけじゃない、バスケットボールでも同じ。ボールを受ける前は相手ディフェンスの位置を把握して、自分の体で押さえる事が重要。
ポストプレーを防げない宮本の守備は積極性が薄れて全てが後手になり、相手を止めるとすれば後ろから掴んだりしてファールするしか方法はない。
ちなみに宮本はそれほど悪いディフェンダーではない。カバーリング能力はそれなりにあるし、Jリーグでは充分通用するからね。(結構、好きな選手である。)
結局、センターバックは競り合いでは負ける可能性が高いとすれば、守備の意識はどう統一すればいいのか?
単純である。クロスをあげさせないように、ラインを高くして、ボールを持っている相手には早めにプレッシャーをかけるようにする。それだけである。最終ラインと中盤とのスペースを狭くして、前線からプレッシャーをかけて、複数の人数でボールに対してプレスする。
これをワールドカップで実践出来る準備が必要だった。日本代表は本番前にこの事実をドイツとの練習試合で気づく事ができたハズなのに、準備が出来ずに、最後のマルタ代表との練習試合を全く意味の無い試合にしてしまい本番ワールドカップを迎えてしまった。
そのワールドカップ初戦、オーストラリア戦の前半のフォワードと中盤はボールに対してプレッシャーをかける意識があった。
しかし最終ラインにはその意識が薄かった。特にサントス。彼は全くボールにプレスをかけなかった。プレスをしない理由が知りたいが、今となってはどうでもイイ。結局、何度も彼のサイドから宮本に向けてクロスがあげられた。
クロスがあげられるとディフェンスラインはキーパー川口をも巻き込むほどラインが下がっていく。最終ラインが下がりすぎると、中盤とのスペースが空く為、ミドルシュートやクロスが打ち込まれ易くなる。今大会で川口のファインセーブが多く見れたのはそのせい。
また最終ラインがキーパーと近すぎるとキーパーに迷いが生じてクロスやシュートに対して飛び出すタイミングが若干遅れる事が増える。こうなると攻める側はセンタリングをキーパーとセンターバックの間を狙えばよい。躊躇する事が多くなるのだから、味方の選手がシュートをするチャンスが増える。ブラジル戦の最初の失点はこのパターンだった。川口が躊躇した事でロナウドがフリーでヘディングでシュートを決めれた。
サッカーは点数を挙げなければ勝てない。しかし点数を取られなければ負けない。優勝したイタリアは積極的な守りをする。それからカウンターを仕掛ける。それで優勝した。失点は大会を通じて2失点。しかもオウンゴールとPKの失点。
その優勝したイタリアのキャプテンであるファビオ・カンナバーロは今大会でフランスのテュラムと並んでそのチカラを見せつけてくれた。
彼は身長は宮本より1センチ小さい175センチ。しかしボールを持った相手に対するデュフェンスは圧倒的であった。隙を見せればバンバン厳しいタックルを入れてくる。そしてボールを後ろに下げさせるように、積極的に相手をマークする。しかも彼は今大会を通じてカードを1枚も貰っていない。また本来であれば一緒にセンターバックを組むはずであったネスタがケガで試合に出られなくなる事態になっても、持ち前のキャプテンシーでそれを切り抜ける。彼を見るとセンターバックに身長は関係無いと思わせてくれる。
話が逸れたが、結局日本代表はどうすればいいのか?
理論的には簡単である。ディフェンスはファビオ・カンナバーロを見習った守備をすればいい。カンナバーロにはなれないが彼を見習った積極的に複数でボールを追う守備をして、相手のミスを誘い、ボールを奪って攻撃につなげて行く。
本来、日本のサッカーのイメージはそういったイメージだと思う。すばしっこくて、スタミナがあるというイメージが世界が見た日本の印象だと思う。
そしてファンタジスタという言葉は今の日本代表には必要が無い事に気付かなければならない。一人でサッカーをしても試合には勝てないのである。ジダンやバッジョが日本にいても試合には勝てない。ジダンが目立てるのはテュラムやマケレレがいるからだし、ロベルト・バッジョが活躍できたのはバレージやマルディーニがいたからである。
俊輔や伸二が不要と言っているのではない。彼らの技術は素晴らしい。それに加えて積極的な守備が加われば日本代表はもっと強くなる。もっと強くなった日本代表がみたい.....
今回、ジーコ監督の選手が考えるブラジル代表がみせるような自由なサッカーというモノは今の日本の選手には実践できなかった。これは仕方が無い事だと思う。そこまでのサッカー文化が根付いていないから。サッカーは教えられるモノである日本とサッカーは小さい頃からプレーして自然と身についていく国とではあまりにも違いすぎる。
さて、今日正式にオシムジャパンが誕生した。オシムサッカーは日本に合うのか?そんなことはやってみないとワカラナイ。でも楽しみである事は間違いないし、期待はかなり大きい。名将である事は間違いが無いし、実績もある。そして目指すサッカーも伝わりやすい。チームを強くする技術は長けているハズ。ワールドカップを勝つ戦術があるかは、ナビスコカップ優勝だけではワカラナイ。
何にしても様々なサッカー系のブログで書かれているような『惜しむジャパン』にならない事を願っている。
もの凄く長く書いてしまった。最後まで読む人がいるかどうかしらないが、私は本当に強い日本代表が見たいという事だ。
今年の目標は昨年以上に良い大人になる事。
また、もう1人のA代表コーチにU-20代表前監督の大熊清氏、U-21代表コーチには元日本代表の井原正巳氏が内定していることも明らかになった。(スポーツナビより)
さて久々にサッカー日本代表に対して意見を言う機会が来た。ワールドカップ開催中はウダウダ言っても仕方が無いと感じていたしね。
最初に言いたかったのは試合本番では準備していたもの以上のものは披露できない。たまに『本番で実力以上のモノが出た!』とか『100%以上のチカラが発揮できた!』などというのを聞くが、それはありえない。
ドイツワールドカップに出場した日本代表の最大の弱点は得点力が無い事では無く、守備に安定性が無い事だった。
それがハッキリ出たのが本番前のドイツとの練習試合だった。先制したのにあっさり追いつかれる最悪の展開。あの試合の時点でホトンドの人が守備に不安がある事に気付いたと思う。セットプレーで簡単に点を取られる。守備連携が無い。競り合いで勝てない。
体格で負けてしまうヨーロッパの大型選手には普通に競り合ってもなかなか勝てない。中澤のサイズがあっても負ける事は多々ある。
宮本のようなクレバーなタイプは最初から競り合うだけ無駄だと考えて、ボールを一度バウンドさせてからポジションを取ろうとする。これは一番最悪である。バウンドさせてる時の時間で相手選手は宮本のポジションを把握し、宮本を体で抑えて跳ねたボールをキープする。
これは一般的なポストプレーの基本的な形である。ディフェンスを抑えてボールを受ける。サッカーだけじゃない、バスケットボールでも同じ。ボールを受ける前は相手ディフェンスの位置を把握して、自分の体で押さえる事が重要。
ポストプレーを防げない宮本の守備は積極性が薄れて全てが後手になり、相手を止めるとすれば後ろから掴んだりしてファールするしか方法はない。
ちなみに宮本はそれほど悪いディフェンダーではない。カバーリング能力はそれなりにあるし、Jリーグでは充分通用するからね。(結構、好きな選手である。)
結局、センターバックは競り合いでは負ける可能性が高いとすれば、守備の意識はどう統一すればいいのか?
単純である。クロスをあげさせないように、ラインを高くして、ボールを持っている相手には早めにプレッシャーをかけるようにする。それだけである。最終ラインと中盤とのスペースを狭くして、前線からプレッシャーをかけて、複数の人数でボールに対してプレスする。
これをワールドカップで実践出来る準備が必要だった。日本代表は本番前にこの事実をドイツとの練習試合で気づく事ができたハズなのに、準備が出来ずに、最後のマルタ代表との練習試合を全く意味の無い試合にしてしまい本番ワールドカップを迎えてしまった。
そのワールドカップ初戦、オーストラリア戦の前半のフォワードと中盤はボールに対してプレッシャーをかける意識があった。
しかし最終ラインにはその意識が薄かった。特にサントス。彼は全くボールにプレスをかけなかった。プレスをしない理由が知りたいが、今となってはどうでもイイ。結局、何度も彼のサイドから宮本に向けてクロスがあげられた。
クロスがあげられるとディフェンスラインはキーパー川口をも巻き込むほどラインが下がっていく。最終ラインが下がりすぎると、中盤とのスペースが空く為、ミドルシュートやクロスが打ち込まれ易くなる。今大会で川口のファインセーブが多く見れたのはそのせい。
また最終ラインがキーパーと近すぎるとキーパーに迷いが生じてクロスやシュートに対して飛び出すタイミングが若干遅れる事が増える。こうなると攻める側はセンタリングをキーパーとセンターバックの間を狙えばよい。躊躇する事が多くなるのだから、味方の選手がシュートをするチャンスが増える。ブラジル戦の最初の失点はこのパターンだった。川口が躊躇した事でロナウドがフリーでヘディングでシュートを決めれた。
サッカーは点数を挙げなければ勝てない。しかし点数を取られなければ負けない。優勝したイタリアは積極的な守りをする。それからカウンターを仕掛ける。それで優勝した。失点は大会を通じて2失点。しかもオウンゴールとPKの失点。
その優勝したイタリアのキャプテンであるファビオ・カンナバーロは今大会でフランスのテュラムと並んでそのチカラを見せつけてくれた。
彼は身長は宮本より1センチ小さい175センチ。しかしボールを持った相手に対するデュフェンスは圧倒的であった。隙を見せればバンバン厳しいタックルを入れてくる。そしてボールを後ろに下げさせるように、積極的に相手をマークする。しかも彼は今大会を通じてカードを1枚も貰っていない。また本来であれば一緒にセンターバックを組むはずであったネスタがケガで試合に出られなくなる事態になっても、持ち前のキャプテンシーでそれを切り抜ける。彼を見るとセンターバックに身長は関係無いと思わせてくれる。
話が逸れたが、結局日本代表はどうすればいいのか?
理論的には簡単である。ディフェンスはファビオ・カンナバーロを見習った守備をすればいい。カンナバーロにはなれないが彼を見習った積極的に複数でボールを追う守備をして、相手のミスを誘い、ボールを奪って攻撃につなげて行く。
本来、日本のサッカーのイメージはそういったイメージだと思う。すばしっこくて、スタミナがあるというイメージが世界が見た日本の印象だと思う。
そしてファンタジスタという言葉は今の日本代表には必要が無い事に気付かなければならない。一人でサッカーをしても試合には勝てないのである。ジダンやバッジョが日本にいても試合には勝てない。ジダンが目立てるのはテュラムやマケレレがいるからだし、ロベルト・バッジョが活躍できたのはバレージやマルディーニがいたからである。
俊輔や伸二が不要と言っているのではない。彼らの技術は素晴らしい。それに加えて積極的な守備が加われば日本代表はもっと強くなる。もっと強くなった日本代表がみたい.....
今回、ジーコ監督の選手が考えるブラジル代表がみせるような自由なサッカーというモノは今の日本の選手には実践できなかった。これは仕方が無い事だと思う。そこまでのサッカー文化が根付いていないから。サッカーは教えられるモノである日本とサッカーは小さい頃からプレーして自然と身についていく国とではあまりにも違いすぎる。
さて、今日正式にオシムジャパンが誕生した。オシムサッカーは日本に合うのか?そんなことはやってみないとワカラナイ。でも楽しみである事は間違いないし、期待はかなり大きい。名将である事は間違いが無いし、実績もある。そして目指すサッカーも伝わりやすい。チームを強くする技術は長けているハズ。ワールドカップを勝つ戦術があるかは、ナビスコカップ優勝だけではワカラナイ。
何にしても様々なサッカー系のブログで書かれているような『惜しむジャパン』にならない事を願っている。
もの凄く長く書いてしまった。最後まで読む人がいるかどうかしらないが、私は本当に強い日本代表が見たいという事だ。
今年の目標は昨年以上に良い大人になる事。
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